自賠責治療の慰謝料

2019/11/24
Q1. 慰謝料とは?

慰謝料とは簡単に言うと肉体的・精神的な苦痛による損害賠償のためのお金のことをいいます。
交通事故で、ケガをしたり、後遺症が残った場合、慰謝料を請求することができます。慰謝料算出の基準は、入院の期間、通院の回数など治療に要した期間です。他にも、様々な要因により、慰謝料が算出されますが、入通院の期間が慰謝料算出に最も影響することは覚えておいて下さい。


この慰謝料とは別に、後遺症が残り、後遺障害と認定された場合「後遺障害等級」を基準とし、後遺障害に対する慰謝料を請求できます。しかし、精神的苦痛の大小は人それぞれであり、慰謝料には金額の規定はありません。


Q2. 慰謝料の計算方法(交通事故慰謝料は3基準存在します)

まず初めに基本知識としまして、後遺障害が認定された場合、通常の慰謝料と後遺障害の慰謝料で2種類の慰謝料を請求することができます。通常の慰謝料とは、自賠責保険を適用した慰謝料基準になります。
現在自賠責保険では120万円を上限に傷害慰謝料は1日当たり4,200円とされています。
基準となるのは、実際に入院・通院した「実治療日数×2」と、治療開始日から症状固定を含む治療終了日までの「治療期間」で少ない方に4200円をかけて算出します。

【具体例1】
8月1日に事故に遭い、8月2日から通院をはじめ、8月30日に完治するまで10日間通院した場合の自賠責慰謝料
総治療日数: 8月1日(事故日)~ 8月30日までの30日間
実通院日数: 10日間
10×2=20日は総治療日数の30日以下なので「20日」を採用
20日×4,200円=84,000円

【具体例2】
上記具体例1の条件で、20日間通院した場合の自賠責慰謝料は?
20 × 2 = 40日は総治療日数の30日以上なので「30日」を採用
30日 × 4,200円 = 126,000円

交通事故慰謝料の二つ目の基準が、任意保険の慰謝料基準になります。任意保険の運用規定にしたがって算出します。運用規定は保険会社により違いがありますが、各社大きな違いはありません。
基本的には、入通院の期間や回数などを参考に交通事故のケースごとの事情や症状など様々な要因を考慮して慰謝料の算出が行われます。
交通事故慰謝料の三つ目の基準が、弁護士会(裁判)の慰謝料基準になります。
判例に基づいた、慰謝料基準になります。また、前述の二基準に比べて最も高額な慰謝料基準ともいえます。この基準で慰謝料請求をしたいのであれば、弁護士に依頼することを推奨します。当然、その場合には相談料から、着手金、成果報酬までを考えなければなりません。しかし、後遺症が残る場合や死亡事故など多くの慰謝料が見込まれるような交通事故でない場合は難しいとお考え下さい。


Q3. 物損事故の慰謝料は認められる?

基本的に物損事故での慰謝料は認められません。
大切にしている愛車を傷つけられたと精神的損害を主張することはできますが、モノは賠償をすれば精神的苦痛はなくなるという考えからそのような決まりになっているようです。しかし、保険会社の担当者によっては、認められる事例も中にはありますので、担当者と事前に確認をすることが大切です。


Q4. 慰謝料は通院回数毎に算出されるため、症状が改善していなければ、できるだけ来院すること

慰謝料は通院回数毎に算出されるため、症状が改善していなければ、できるだけ来院すること。
前途でもお伝えしておりますが、交通事故の慰謝料は通院回数毎に算出されるため、症状が改善されなければ、できるだけしっかりと通院することを推奨します。理由と致しまして、仕事が忙しいから二週間治療期間を空けてしまった場合、二週間空けても症状が落ち着いていると判断され、その後、症状を主張しても、交通事故のケガとの因果関係がないと判断されてしまいます。そのようなことにならない為にも、できるだけ受傷をした当月に関しましては、しっかり通院することを推奨します。


またなにかご不明があれば気軽に健康堂 久我山院か健康堂 西荻窪院までお問い合わせください

お待ちしております。