どうしてお灸治療は行わない鍼灸院が結構あるでしょうか?!

2025/04/17

こんにちは、健康堂の冷です。

皆さんはご存じるでしょうか? 日本の鍼灸院(鍼灸整骨院も含め)にはお灸治療を行う院がなんと23割程度らしいです。不思議と思いますよね?!

さて、お灸はどんな効果があるか、 どうしてお灸治療は行わない鍼灸院が結構あるでしょうか これから話します。

 

お灸の効果と良さは現代医学の科学的な視点から言えば

  • 血流が良くなる:お灸の熱で皮膚の温度が4050℃くらいまで上がり、血管が広がります。これで血流が増え、筋肉や組織に酸素や栄養がしっかり届きます。冷え性や筋肉の硬さによる痛みは血流不足が原因の場合が多く、お灸で温めることで筋肉がほぐれ、痛みが楽になります。研究では、お灸をすると血流が3040%アップするというデータもあります。

 

  • 神経を調整する:お灸の温かさは、皮膚の感覚を刺激して脳に信号を送ります。これが脊髄を通って痛みを抑えるエンドルフィンやセロトニンといった物質を増やします。また、自律神経にも影響を与え、副交感神経を働かせてリラックスさせます。ストレスで不眠やめまいが続く場合、この調整効果が役立ちます。

 

  • 免疫力を高める:お灸の熱は、軽い炎症反応を起こし、白血球やリンパ球を活性化します。これで免疫力が上がり、風邪予防や慢性疾患の改善に繋がります。例えば、アレルギー症状の軽減にも効果があるとされています。

 

 

  • 筋肉や組織の修復:温かさで筋肉の緊張が解け、代謝が活発になります。これにより、傷んだ組織が修復しやすくなり、慢性痛が和らぐのです。腰痛や肩こりでは、筋肉の硬さが原因ですが、お灸で温めることで柔らかくなり、動きがスムーズになります。

 さて、どうしてお灸治療は行わない鍼灸院が結構あるでしょうか 

 まず施術者の技術的な理由も大きいです。お灸は、艾(もぐさ)の扱いや火を使う技術が必要で、適切な温度管理や患者の状態に合わせた施術が求められますが、鍼灸師の技術にはバラつきがあり、間違った温度で施術すると火傷のリスクもあるため、安全性を重視して鍼のみに絞る鍼灸院も存在します。

次に、環境的な制約も影響しています。お灸は独特の煙や匂いが発生するため、換気設備が整っていない鍼灸院では使いづらいことがあります。特に都市部の小さな治療院では、煙がこもったり、他の患者さんに匂いが移ったりすることを避けるため、お灸を控えるケースが見られます。

さらに、患者さんの中には、短時間で効果を実感したいというニーズが強く、鍼の即効性の方が好まれる傾向があります。お灸は温熱効果がじわじわと効くため、即効性を求める患者さんには敬遠されることもあります。

 

当院がお灸治療を取り入れる理由は、その確かな効果と患者様の健康を第一に考える姿勢から。施術者の技術不足や火傷のリスクといった課題はありますが、当院では熟練した鍼灸師が適切な温度管理と丁寧な施術を行い、安全性を確保しています。

煙や匂いといった環境的制約に対しては、換気設備を完備し、快適な治療空間を提供しています。

また、即効性を求める現代のニーズに応えつつ、「根本治療」という観点からお灸の温熱効果がもたらす血流改善、自律神経の調整、冷え性や慢性痛の緩和といった長期的メリットを重視しています。患者様一人ひとりの体調や症状に合わせた施術で、じわじわと体を癒し、自然治癒力を高めるお灸治療を大切にしています。

 

最後、是非健康堂ではりとお灸の組み合わせの治療を受けて、それぞれの良さと効果を体験してみてください。


                   健康堂 久我山院

                       西荻窪院