難聴に効くツボは?

2025/07/18

東洋医学では、ツボ(経穴)を刺激することで体の気血の流れを整え、症状の改善を図ります。

難聴に関連するツボも、耳周辺や全身のバランスを整えるツボが対象となることが多く、以下に代表的なツボとその効果、刺激方法を紹介します。


1. 聴会(ちょうえ)

場所: 耳の前、耳たぶの付け根付近にあるくぼみ(口を開けると動く部分)。 

効果: 聴会は耳に関連する代表的なツボで、難聴や耳鳴り、耳の閉塞感の改善に役立つとされています。耳周辺の血流を促進し、聴覚神経の働きをサポートする効果が期待されます。 

刺激方法: 人差し指または中指で、軽く円を描くように押します。1回につき5~10秒、3~5回繰り返します。力を入れすぎず、心地よい圧で行いましょう。


2. 聴宮(ちょうきゅう)

場所: 聴会のすぐ近く、耳の穴の前にある小さなくぼみ。 

効果: 聴宮は耳の機能を高め、難聴や耳鳴りの症状を和らげるのに有効とされています。特に、急性難聴やストレスによる耳の不調に効果的といわれます。 

刺激方法: 聴会と同様に、指先で軽く押したり、円を描くようにマッサージします。1日数回、3~5分程度行うと良いでしょう。


3. 翳風(えいふう)

場所: 耳たぶの後ろ、耳と頭蓋骨の境目にあるくぼみ。 

効果: 翳風は耳周辺の気血の流れを整え、難聴や耳鳴りだけでなく、顔面神経の不調やめまいにも効果があるとされています。耳周りの筋肉をリラックスさせる効果も期待できます。 

刺激方法: 親指を使って、ゆっくりと押しながら軽く上下に動かします。痛みを感じない程度の力で、5~10秒を数回繰り返します。


4. 合谷(ごうこく)

場所: 手の甲、親指と人差し指の骨が交差する部分のくぼみ。 

効果: 合谷は全身の気血の流れを調整する万能ツボとして知られ、頭部や耳の不調にも間接的に効果を発揮します。ストレスや疲労が原因の難聴や耳鳴りに有効で、全身のリラックスを促します。 

刺激方法: 反対の手の親指で、軽く押しながら円を描くようにマッサージします。1回10秒程度、5~10回繰り返します。深呼吸しながら行うと効果的です。


5. 太渓(たいけい)

場所: 足の内くるぶしの後ろ、アキレス腱との間のくぼみ。 

効果: 太渓は腎臓の機能を高めるツボで、東洋医学では「腎」が耳と深い関係があると考えられています。加齢による難聴や疲労による耳の不調に効果が期待されます。 

刺激方法: 親指で軽く押し、5~10秒キープして離すのを繰り返します。1日2~3回、3分程度行うと良いでしょう。


注意点:

ツボ押しを行う際は、清潔な手で行い、過度な力で押さないように注意してください。痛みや不快感がある場合はすぐに中止し、専門家に相談してください。また、難聴の原因は多岐にわたり、突発性難聴や中耳炎、加齢性難聴など、原因によって対処法が異なります。ツボ押しはあくまで補助的な手段であり、耳鼻科、鍼灸院での診断や治療が優先です。特に急に聞こえが悪くなった場合は、早急に医療機関を受診してください。


追伸:

• タイミング: 朝や夜のリラックスした時間に行うと効果的。

•  環境: 静かな場所で、深呼吸しながら行うと集中力が高まります。

•  継続性: 即効性は期待しづらいため、毎日継続して行うことが大切です。



                     健康堂 久我山院  

                         西荻窪院