梅核気と東洋医学の治療① 2022年11月9日更新!!

2016/03/07
お久しぶりです!西荻院松田です。
まだまだ寒い日も多いですが、三月に入り、花粉が始まり、着実に春に向かっている気配がありますねー。

今回は、「梅核気」という症状についてふれたいと思います。
これは先日患者さんとの会話に出てきたのですが、みなさんご存知でしょうか?

梅核気というのは、喉のつまり感、異物感を訴える症状のことです。
梅核=梅の種 のことで
常に梅の種がのどに詰まったような感じがして苦しく、水を飲んでも咳をしても、この感覚は消えません。
西洋医学では咽喉頭異常感症、咽喉神経症、ヒステリー球と呼ばれています。

レントゲン、内視鏡、超音波など、病院の検査ではほぼ異常はみられません。
そのため理解されにくく、「気のせいですね」「精神的なものです」と言われてしまうことがしばしばあります。


しかし実際には、非常に古い書物にも記されているほど、多くの人が苦しんできた身体の症状です。
学生時代にはテストにもよく出ていました。梅核気。
昔は女性が圧倒的だったようですが、今は男性にも多くみられます。

梅核気は東洋医学でいうと 肝鬱気滞+痰飲 の状態。
肝のもつ全身に気を巡らせる機能が長い間停滞し、
臓腑が弱っているときに水分代謝に障害があると痰が喉にたまります。


このようなことが起きる原因の多くは、ずばりストレスです。

気滞は寒さ(寒邪)が体に入った、怒り、思い悩み、精神的ストレスが多い、飲食の不摂生、
過労、運動不足などでなります。

痰飲は暑さ(暑邪)や寒さ(寒邪)、食べ過ぎ(特に甘いものや脂っこいもの)、飲みすぎ、
普段から代謝が悪くむくみやすい、などでおきやすいです。


とくに精神的ストレスは一番多く、人に気を使いやすい人や、完璧主義、心配性、更年期、自律神経失調症の
方に多く見られます。
あとは子供のころからわがままが言えない、言いたいことを飲み込んでしまう癖があるとか。
症状が出てから、不安や焦燥感で悪化する場合もあります。
ひどいと呼吸が苦しく、会話もままならなくなったりするので、本人だけが辛い状況です。


春は肝が弱りやすい季節。
さらに暑さ寒さの不安定、進学や引っ越しなどの環境の変化も多い季節です。
梅核気も起きやすい傾向にあります。
喉に取れない違和感を感じたら、生活を見つめなおす期会かもしれません。

次回は梅核気の養生法についてかきますー(^^)/