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五十肩と水泳

五十肩と運動についてはいろいろな意見が飛び交っています。五十肩の初期に、なんとなく肩がおかしいといった時期があります。患者さんは早めに治療に行こうと思い立ち、病院へと検査に出向きます。病院にとってはありがたいお客様です。宣伝したわけでもないのに治したい一心で訪れてくださるわけですから。それはもうしっかりとした診断と手厚いアフターケアと指導と説明がなされるべきです。

『五十肩です』と聞いた患者さんは安心して家に帰ります。『なんだー五十肩だったんだ。そのうち治るんだろーなー?』なんて思ったりしている方が多いのではないでしょうか。当然、知らないうちに消えてしまう肩の痛みもあるでしょう。でも消えてしまうような痛みはいわゆる五十肩ではなかったのではないかと思います。

『苦しい痛みがあるんだよーっ』と言うのが五十肩であり、ほんとのいわゆる五十肩は、やはりすぐには治らないものなんだと思っています。ただし、的確な指導と知識があれば2、3ヶ月でよくなりますし、痛みのコントロールもできます。

的確な指導と知識のない事ほど、この五十肩の病状を長引かせるものはありません。平気で数年引きずっている方もおられます。このような方は意外にも早いうちから、専門家を訪れ、痛みが軽いうちから運動を一所懸命されておられます。

きっとまじめに専門家の意見を取り入れておられるのでしょうが。。時に『初期の段階でしっかり体操しましょう』という指導があります。いわゆる五十肩の時に、これをやると痛みが悪化します。(炎症があれば当然のこと)普段の生活はいいのですが、体操によって痛みが増悪する例はよくみられます。

試しに、筆者も水泳に行きました。以前は数キロ泳ぐことなど朝飯前でしたから、泳ぎにはある程度の自身がありますし、以前からの経験がありましたので無理な運動ではないと思っています。ところがどうでしょう。

次の日から激痛です。炎症が起きたのでしょうが、今ひとつ部位の確定が難しいのです。とりあえずアイシングしてよくはなりましたが、それ以来、肩の痛みは悪化しました。この頃からおそらく夜間痛が出たのではないかと思います。痛みはコントロールしていましたが、咄嗟の時の痛みは避けようがありません。無理をして動かすことのおろかさをかみ締めた一瞬でした。

五十肩の初期は運動はしないほうがいい!これは意見が分かれるところですが、いわゆる五十肩の場合は絶対に動かす時期を誤れば悪化します。というよりも治癒時期が大幅に遅くなります。

じっとしていて拘縮が出るのはいいのです。この時期を迎えてやり過ごすことで、初めて不安のある痛みがなくなるのですから、ここで運動を開始するのです。そしたら、通常の五十肩の患者さんは早ければ3ヶ月で治ります。

数年もかかりません。