脊柱管狭窄症の歩行障害(間欠跛行)の原因は血行障害から?!

2025/08/07

 こんにちは、健康堂の冷です。今日脊柱管狭窄症の歩行障害(間欠跛行)の原因について話したいと思います。

 長い間、脊柱管狭窄症の間欠跛行の原因は神経の圧迫と解釈されましたが、この数年の医学的な研究で、メインは「血行障害」からということは明らかになってきました。

   神経根は、脊髄動脈や神経根動脈から血液供給を受ける。これらの血管は、神経根の栄養を支え、酸素や栄養素を供給、神経根周辺には、静脈叢も存在し、血液の還流を担う。腰部脊柱管狭窄症や椎間板ヘルニアでは、椎間板の突出や骨棘、靭帯の肥厚が神経根を圧迫。この圧迫は神経根自体の機能だけでなく、周辺の血管(動脈・静脈)にもかなり影響を及ぼす。


神経根の圧迫が血管に及ぼす影響は、間欠跛行の症状(下肢の痛み、しびれ、脱力感)の発生機序:  

      •  動脈血流の障害

•  神経根の圧迫により、神経根動脈が圧迫され、血流が減少(虚血)。これにより、神経根の酸素不足が生じ、神経機能が低下。

•  虚血は特に歩行時(神経への需要が増す時)に顕著で、しびれや痛みを引き起こす(神経性間欠跛行の主因)。


•  静脈うっ滞

•  神経根周辺の静脈叢が圧迫されると、静脈の還流が阻害され、うっ血が発生。これにより神経根に浮腫が生じ、さらに圧迫が悪化。

•  静脈うっ滞は、神経根の炎症を誘発し、慢性的な疼痛や感覚異常を増悪させる。


  •  神経-血管相互作用

•  神経根の圧迫は、神経そのものの障害(軸索や髄鞘の損傷)に加え、血流障害による二次的ダメージを引き起こす。この「神経-血管連関」が症状の重症度を増す。

•  例:神経根の虚血や浮腫は、感覚神経(しびれ・痛み)や運動神経(脱力感)に影響を与え、歩行時の症状を悪化。

まとめて言うと、歩行により下肢の神経活動が増加し、血流需要が高まる。しかし、神経根圧迫により血流が不足(動脈性虚血)またはうっ血(静脈性)が起こると、神経根が適切に機能せず、痛みやしびれが発生。休息や前かがみ姿勢で症状が軽減するのは、圧迫が一時的に緩和され、血流が回復するため(特に静脈還流の改善)。


 *血管性間欠跛行との違い

•  血管性間欠跛行(末梢動脈疾患)は、筋肉への血流不足が主因で、神経根の血流障害は関与しない。神経性では、神経根周辺の血管障害が症状の中心。


鍼灸の効果

 鍼灸は神経根周辺の血流を促進し、虚血や静脈うっ滞を改善。特に腰部脊柱管狭窄症による間欠跛行では、腰部や下肢のツボに刺激を加えることで、神経根への血流を改善し、症状の軽減が期待される。研究では、鍼灸が神経根の炎症を抑え、筋肉の緊張を緩和することで、間欠跛行の歩行距離を延長する効果が報告されている(例:2019年の小規模RCT)。

 健康堂では、開業19年以来、数多くの椎間板ヘルニア・脊柱管狭窄症の患者さんはご来院され、施術を通して、症状が改善されました。脊柱管狭窄症に対する治療法も当院が得意とする治療の一つ。

 健康堂の治療法は神経根周辺の血流を促進以外に、臀部の深層筋リリース、仙腸関節のアプローチ、特殊のパルス鍼灸も加え、さらに効果が高まる。どこに行っても改善されない方は気軽に相談してみてください。



*重度症状(例:馬尾症候群、進行性の筋力低下)なら、鍼灸だけでは不十分で、外科的治療を検討すべき。



                       健康堂 久我山院

                           西荻窪院



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