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橈骨神経麻痺

橈骨神経麻痺

橈骨神経麻痺とは手指や手首が伸ばしにくく(垂れ手)になり、親指と人差し指にしびれや感覚障害を起こすものです。

上腕で橈骨神経が圧迫されて起こるもので、圧迫を受けやすい部分は、二の腕の中央部です。例えば恋人のために一晩中腕枕をしてあげたとか、酔っぱらって一晩中自分の頭を上腕部にのせていたといった原因で起こるので、別名「ハネムーンまひ」とか「土曜の夜のまひ」と呼ばれています。

橈骨神経麻痺の原因と分類

原因:

橈骨神経は腕に走る大きな神経のひとつで主に手首を伸ばしたり、指を伸ばしたりするなどの動きを支配している神経です。

腕に走る大きな神経は他に、正中神経、尺骨神経がありますが、橈骨神経は非常に障害を受けやすく、腕の神経麻痺では、ほとんどがこの橈骨神経麻痺です。

橈骨神経が障害されやすい場所は2ヶ所あり、橈骨神経は鎖骨の下からわきの下を通り、上腕の外側に出てきますが、脇の下での圧迫、上腕の外側での圧迫です。上腕の外側が一番障害を受けやすい場所です。強く圧迫するような姿勢を一定時間続けると、気づいたときには腕はしびれ、動かなくなっていたというように発症することが多く、神経が何らかの原因で障害され、動かなくなります。

一番多いのが、腕の橈骨神経を強く圧迫したことで起こる末梢性の神経麻痺です。前の晩、腕枕をずっとしていたような新婚旅行で発病される方も多いことからハネムーン症候群とも言われます、脇の下を挟むような姿勢を続けていた等です。もうひとつは骨折などによる外傷性の橈骨神経麻痺麻痺でこれは骨折した骨が神経を傷つけたり、事故で神経を傷つけたりなどのケースです。またギブスをはずしたら動かなくなっていたなどギブスの圧迫でおこるものもたまに見られます。

分類:

腋窩部橈骨神経麻痺上腕三頭筋の麻痺が生じます。他の知覚障害、運動障害は他と同じです。ナイフなどの刺傷に伴い発生することがあります。
高位麻痺上腕外側部での麻痺で、腕橈骨筋麻痺、手関節の伸展障害、感覚障害が生じます。上腕骨骨折に伴う麻痺、睡眠時の圧迫、注射などが原因となります。
低位麻痺(後骨間神経麻痺)腕橈骨筋麻痺がなく、手関節の伸展は可能な状態ですが、伸展時に手関節が母指の方向に偏位します。ガングリオン、脱臼、軟部腫瘍などが原因となります。

橈骨神経麻痺の症状

下垂手: 手首や指の付け根(MP関節)を伸ばせなくなり、手の甲から前腕の橈側にかけての感覚障害が現れます。肘より手前で損傷をうけた場合は下垂手となり、肘よりも先で損傷を受けた場合は、橈骨神経の深枝・浅枝分岐部の先か手前かで症状が異なります。

下垂指: 下垂指は後骨間神経麻痺や頚部脊髄症、頚部神経根症などで現れる症状です。感覚障害はありませんが、指の付け根を伸ばせ なくなるので、手の細かい動作ができず、日常生活に大きな影響を及ぼします。後骨間神経麻痺(橈骨神経深枝の麻痺)では指伸筋・長母指伸筋が麻痺になりますが、手関節の伸展は可能で痺れや感覚障害がありません。なので感覚障害などがある場合は頚部神経根症も考えなくてはなりません。

麻痺の状態が長く続くと、筋肉の萎縮が起こり、腕の筋肉が痩せ細ってきます。重度~中程度の麻痺では、ある程度の筋萎縮は避けられませんが、鍼治療などで軽減は可能です。最終的には麻痺と回復と筋萎縮も回復します。

橈骨神経麻痺の治療

末梢性の橈骨神経麻痺は一時的に神経が麻痺している状態ですので、麻痺の状態から一刻も早く開放しなければなりません。

1、2回の治療で治るというものではありませんが、発症後すぐに治療を開始すれば、

軽度なもので数回~1ヶ月、
中程度のもので2ヶ月以内、
重度のもので3ヶ月ぐらいが目安です。

時間が立てば、立つほど治りにくくなってしまいますので、麻痺の治療は、一日も早く治療を始めることが大切です。そのままにしておいて自然に治っていけば、それはそれでいいのですが、3週間とか4週間してあまりよくならないからと来院されて、治療開始が遅れると、格段に治り方が悪くなります。治療の方法ですが、橈骨神経麻痺には、鍼治療がとてもよく効きます。それと同時に、手首や腕を動かすリハビリを続け、麻痺している神経に対して刺激を与え続けるのが大切です。

健康堂の治療法としては鍼灸治療と低周波治療を行っていくことで、関節の拘縮や筋肉の萎縮・短縮の予防、神経再生の促進などの効果を期待できます。
麻痺した筋肉ごとに適切なリハビリも合わせて行っていくので、回復過程の促進と状態管理に適しています。
神経麻痺の回復過程で、いかに状態を良好に保つかが重要になってくるので早めの治療をお勧めします。

治療例はこちら

橈骨神経麻痺の日常工夫

橈骨神経麻痺の治療

手首は麻痺が少し回復してくると、左の写真の様に全重力を回避できる位置に手首をもってゆき、そこで背屈運動を練習すると動きがみられます。もちろん初期から始める事が大切です。

この時に逆に力を抜いてリラックスして練習します。力を入れすぎる事で代償性の運動が起こり易くなり、本来の力を入れるべきポイントには力が入っていないという事になります。あなたのリハビリの先生は、正常に動くもう一つの手です。あせらずじっくり行いましょう。
親指のリハビリですが、親指を立てるという動作が出来ませんので、手首の背屈運動とは逆に手を伏せて親指を外転する運動を練習して行く事が望ましいです。